開催期間2019年5月25日(土) から 2019年7月15日(月)
概要著作権の関係上、作品の印刷はできません。
デッサンの温度 藤田嗣治のデッサンの線は、息づくような豊かな表情を見せます。藤田は対象の本質を見つめ、事物と一体となって描く姿勢を貫きました。線については「物体の核心から探求されるべきもの」と考え、随筆に「直感から生まれた線の方が的確にして無限に深い」、「すべて一切のものを念頭より忘れ、流れ出づる最初の清き線がもっとも真実のもの」と記しています。
1920年代のパリで、藤田は自ら生み出した乳白色の下地に、日本の筆で細く均一な線を引き、裸婦像を描き出しました。それらの油彩画も、下絵となったデッサンも、藤田の線は皮膚の表面としての生気を内包しています。 人間にとって皮膚とは、自己と世界の境界にあたります。そのような自己認識の境目には、人の魂が揺れながら潜んでいるといえます。画家が人間を対象とする時、その造形は皮膚の表面を捉えることになり、最もシンプルな造形であるデッサンからは、画家の感性とモデルの魂との響き合いが伝わってきます。 本展では、藤田が描いた1930年代のデッサンと墨画、油彩画を展観します。あわせて、秋田県立美術館の1967年の開館以降、同館の藤田の線描を凝視し、独自の線を追及してきた秋田の画家、彫刻家たちのデッサンも紹介します。 ※会期中の休館日 6月3日(月) |
一般 310(250)円 学生 210円(170)円 シニア 280円 高校生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金。シニアは70歳以上。 ※障がい者手帳持参の方と付添1名は無料。 |
館長によるデッサン講座 日時:2019年6月23日(日)、6月30日(日)、7月7日(日) 各日 10:30~12:30 講師:渋谷重弘(秋田県立美術館館長) 会場:秋田県立美術館 1Fレクチャールーム 定員:20名 ※参加ご希望の方は事前にお申し込みが必要です。 ※2B~4Hの鉛筆を硬度別に6本程ご持参ください。 定員に達したため受付を終了いたしました。 | |
学芸員によるギャラリートーク 日時:2019年6月15日(土)、7月13日(土) 各日 14:00~14:30 場所:秋田県立美術館 2F、3Fギャラリー ※事前申し込み不要。当日観覧券または年間パスポートが必要です。 |